脳のセミナーファイナルは参加者60名を超える盛会となりました.ご参加ありがとうございました.
*** 開催趣旨 ***
2001年に気軽に始めた「脳のセミナー」は,最新の神経科学研究を討論する会として定着し,以後十数年にわたって,歯に衣を着せず,厳しく楽しくにぎやかに研究討論を行うことが出来ました.この間,講演者の皆様には旅費支給もないなか,講演においでいただき,貴重な情報を提供していただきましたこと,心から感謝いたします.優れた研究を伺うことで自分の研究の参考になり,また時には共同研究にも発展しました.最近も相変わらずにぎやかな議論を続け,研究発表の質もどんどん高くなっているのですが,構成メンバーが一部欠け,今後の運営が困難になることなどもあり,このあたりで締めをして終了することになりました.将来に関しては,若手も育っていますので,中堅研究者による研究会にバトンタッチしていけると思っています.今回は「最終回」と銘打って,これまでの研究の歩みを振り返り,さらに最新成果や若手研究者の研究構想などについて討論したいと思います.*** 日程と場所 ***
- 日程: 2015年 4月18日(土),19日(日)
- 場所: 京都大学稲盛財団記念館大会議室
- 組織委員: 外山敬介(ATR),河野憲二(京大医),船橋新太郎(京大こころの未来センター),櫻井芳雄(京大文),中村光世(関西大文),青柳富誌生(京大情報), 篠本 滋(京大理)
- 参加費: 1,000 円
*** プログラム ***********************************************************************************************************************************************************2015年 4月18日(土)
9:00-12:00
- ♦ --- 開会のあいさつ ---
- ♦ 外山敬介(ATR) 脳のセミナー15年
- ♦ 河野憲二(京大医) 大脳MST野ニューロンで観察された memory-remapping
- ♦ 船橋新太郎(京大こころの未来センター) 前頭連合野の意思決定への関与
12:00-13:30 lunch13:30-15:30
- ♦ 櫻井芳雄(京大文) セル・アセンブリとブレイン―マシン・インタフェースの相互作用
- ♦ 金子武嗣[代理:古田貴寛] 大脳皮質局所回路構造の研究:脳の作動原理解明をめざして
15:30-16:00 tea break16:00-18:00
- ♦ 青柳富誌生(京大情報) リズムと神経回路
- ♦ 篠本 滋(京大理) 神経スパイク解析研究のまとめと今後の計画
- ♦ --- 討論 ---
2015年 4月19日(日)
09:00-12:20
- ♦ 中谷仁(滋賀医大) 自閉症モデルマウスの解析
- ♦ 佐々木拓哉(東大薬) ワーキングメモリにおける歯状回-海馬ネットワークの役割
- ♦ 濱口航介(京大医) シークエンス様の神経活動と行動の神経基盤
- ♦ 高橋晋(同志社大) 海馬の場所細胞活動からエピソード記憶の神経基盤を探る
- ♦ 田中沙織(ATR) 線条体における時間割引マップとその精神疾患研究への応用
12:20-14:00 lunch14:00-15:20
- ♦ 松居哲生(近畿大) ゲージ対称性を持ったニューラルネットワーク
- ♦ 寺島裕貴(NTT CS研) 皮質計算原理の理解に向けたモデル駆動型領野比較
15:20-15:40 tea break15:40-17:00
- ♦ 坪泰宏(立命館大) 確率的演算素子としての神経細胞
- ♦ 寺前順之介(大阪大) 大脳皮質局所回路の結合不均一性と自発発火活動
17:00-17:30
- ♦ --- 討論 ---
- ♦ --- 閉会のあいさつ ---
60名以上の参加がありました.すばらしい会になりました.