- 「脳のセミナー」 ---
- 第35回
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演者:合原一幸氏(東京大学生産研)
演題:「神経情報コードへの数理工学的アプローチ」
概要:神経情報のコーディング機構をめぐっては、発火率コードと時間コード等、様々な論争が続いている。本講演では、我々が研究してきた、デュアルコーディング仮説(増田直紀)、下オリーブ核の時空間スパイク構造(香取勇一)、コーディングサロゲート解析(平田祥人)を中心として、神経情報コードの問題を論じてみたい。
日時:2008年07月01日 14:30-18:00
場所:医学部C棟4階セミナー室
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外山「合原さんは工学タレント.これまで必ずしも評価していなかったが,ダイナミックコーディングは少し脈があるかもしれないと思って来てもらいました」
合原さんの研究人生:「昨年7月まで昆虫学者になるのが夢だったが,Neuroethologyの学会に出て(研究内容があまり遠くはなかったので)自分の夢が半分かなっていたことがわかった」
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合原「神経コードの数理学的アプローチ.rate coding, temporal
coding,
population coding, dual
coding…
」
篠本「これは文学だな,,」
合原「数学ですよ」
外山「いや,いいよ,,」
篠本「あれ?,外山先生がほめた,,」
外山「いや,『もう止めていいよ,次に行こう』という意味だ」
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平田さんは自分のサロゲート解析について説明.
篠本「その結果はビン幅にcriticalに依存するでしょうね」
平田「篠本先生たちのビン幅を使ってみる予定です」
篠本「(論文を)引用していただければ文句はいいません」
皆「・・・」
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外山先生による珠玉の激辛コメント:
外山「こういのは直感で言えば当たり前でね.どれくらいきちんといえるかが問題だ」
外山「このスライドはミートホープ(偽装)だな」
外山「(位相空間表示は)こういうグラフを描いてみるのが好きな人には意味があるな」
外山「情報をやっているはずの人が情報をやっていない」
真っ正面から外山パンチを受けて,最後まで笑顔を続けた合原さんは偉いと思います.しかしやはり表情には疲れが出てきている.
数年ぶりに参加した藤井さん:「外山先生の百分の一くらい言わせてください...」
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合原「このセミナーはすごくいいね.だけど前列の3人(外山,篠本,金子)さえいなければ普通のセミナーになる」
篠本「前列の3人がいない場合は,別の3人が出てきてうるさくなるだろう」
増田「・・・,それはないでしょう」
![](nousemi080701.files/image022.jpg)
有名人の合原さんは集客力があり,大入り満員でした.
前回のアフターセミナーにて外山先生に「モグラたたきになる」と予告された合原さんは自分の学生をたくさん投入して上杉謙信の車懸りの陣でいくと息巻いていたのですが,
外山先生の評:「バラバラ戦法だな,モグラは全部たたいた」;増田直紀さん,香取勇一さん,平田祥人さん,ご苦労様でした.
久しぶりに登場したSさん.
脳のセミナー・ウェブを通して人気急上昇のSさんについては,合原グループの人たちからも「Sさんは,なぜSさんというのですか?」という質問を受けました.
アフターセミナーでは,本名ではなく“Sさん”と呼ばれるようになったSさん「“Sさん”と呼ばれて返事をしてしまう自分が悲しい」.