篠本 滋 氏 (京都大学理学研究科) 「神経スパイクを読む」

2002年11月5日(火) 午後2時40分より午後6時まで 京都大学基礎物理学研究所  新館2階会議室  K206室

いままで悪口雑言いいっぱなしの篠本が矢面に立たされる羽目に.これまでの所業歴についても話すことになり,「ここに至ったのは必然だった.今更仮説は作らない」という説明に外山先生は妙に納得した風でした.「神経スパイクを読む」最近の進展に関してはそれなりに評価してもらえたかな.説の一部は「妄想である」として否定されましたが,「まあおもしろかったよ」,「犬も歩けば棒に当たる」などという誉め言葉(?,いい方に解釈することにします)もあり.アフターセミナーでは「妄想」と「仮説」の違いは何かという議論で盛り上がりました.

 

セミナー開始前の元気な姿を撮っておいてもらいました.

前半は神経スパイクの話しは無し.科学研究の時代変化,篠本がここに至った経緯,の解説に費やしました.後半は「神経スパイクを読む」篠本最近の進展に関して激論.神経細胞分類の測度の提案,分類できること,反応特性に有意な差があることには皆さん納得してもらえたかな.

 

篠本:「もっと誉めてくださいよお」

外山:「「おたく」という人種は勝手に自己満足しているんだから,誉めなくてもいい」

 

細胞層との対応図式に関しては「妄想である」として否定されました.

セミナー終了.まだ元気が残っていることを示そうとけなげに笑って見せる篠本でした.今回は北米神経科学学会にぶつけました.敵が減ったのか,味方が減ったのか,どちらだったのでしょうか.

 

アフターセミナーでは「妄想」と「仮説」の違いについて議論が盛り上がりました.「「仮説」はイントロダクションに書けるもの,「妄想」はイントロダクションに書くとリジェクトされるもの」であるという金子さんの定義が好評でした.「少年よ妄想を抱け!」という名言も生まれました.